今日の学びは「PMPは『プロジェクトマネージャーの姿勢』の再確認」
- 体系的な知識のインプットはPMBOKとプロジェクトマネジメントの研修
- 試験の合否は演習量がすべて。同じ問題を3回演習。正解率80~90%を目指せ!
PMPⓇ(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)とは
- PMP® とは、PMI 本部が認定しているプロジェクトマネジメントに関する国際資格です。
- PMP® 試験は、受験者のプロジェクトマネジメントに関する経験、教育、知識を測り、プロフェッショナルとしての確認を目的として実施されます。
- 専門知識を有していることを証明するために、米国PMI本部が資格認定を行うものであり、法的な資格、免許ではありません。(3年ごとに更新が必要です)
- PMP® 資格の保有者の参画が政府系金融機関・官庁などの入札条件となっている場合があります。
- PMP® 資格は、プロジェクトマネジメントに関する資格のデファクト・スタンダードとして広く認知されており、プロジェクトマネジメント・スキルの評価基準として、IT・建設をはじめとする多くの業界から注目されています。
【参考】日経コンピュータ 「いる資格、いらない資格2021」
資格保有者が「実務に役立った」「昇進・昇格に役立った」などの4項目に対して回答した割合をそれぞれ100点満点で算出。400点満点で合計点を出した順位(無回答者を除く)。
順位 | 資格名 | 合計点 | 実際に役に立った | 昇進・昇格に役に立った | 転職に役に立った | 資格や報奨金を得た |
1 | CISA(公認情報システム監査人) | 140 | 50 | 10 | 50 | 30 |
2 | プロジェクトマネージャ | 138 | 51 | 18 | 8 | 61 |
3 | システム監査技術者 | 130 | 37 | 22 | 19 | 52 |
4 | ネットワークスペシャリスト | 123 | 57 | 5 | 13 | 48 |
5 | ITストラテジスト | 122 | 38 | 16 | 11 | 57 |
6 | システムアーキテクト | 121 | 41 | 6 | 6 | 68 |
7 | データベーススペシャリスト | 113 | 41 | 6 | 13 | 53 |
8 | AWS認定各種(ソリューションアーキテクトなど) | 111 | 69 | 6 | 11 | 26 |
9 | ITサービスマネージャ | 109 | 36 | 9 | 5 | 59 |
9 | PMP(Project Management professional) | 109 | 44 | 18 | 12 | 35 |
PMPⓇ試験の受験資格
- プロジェクトマネジメントの指揮・監督する立場での経験
- 35時間の公式なプロジェクトマネジメントの研修の受講、もしくはCAPM®資格に合格しアクティブであること
- プロジェクトマネジメントの指揮・監督する立場での経験
<高卒者・短大卒の場合>
プロジェクト業務を指揮・監督する立場で、60ヶ月のプロジェクトマネジメント経験。
<大卒者の場合>
プロジェクト業務を指揮・監督する立場で、36ヶ月のプロジェクトマネジメント経験。 - 35時間の公式なプロジェクトマネジメントの研修の受講
35時間の研修は以下の機関が提供する講習が対象となります。
・ATP(Authorized Training Partner PMI本部が認定した教育パートナー)
・大学
・PMI支部
・企業内教育
・研修機関
なお、PMI®支部の運営に関わる会合・自主学習(例:プロジェクトマネジメント関連書籍の読書 )は、公式なプロジェクトマネジメント研修に該当しません。
PMPⓇ試験について
①PMP®受験の申請方法
上記の受験資格1.~2.の内容に基づいて申請します。受験申請は米国の非営利団体PMI (Project Management Institute:プロジェクトマネジメント協会)のサイト で行います。受験申請後、申込書が不十分な場合は、差し戻しとなります。
②PMP®受験期間
受験申請をPMIが受理してから、有効期間1年以内に受験する必要があります。
不合格の場合は申請受理から1年以内であれば2回まで再受験が認められていますが、3回不合格の場合は、その後1年間は受験をすることができません。
③PMP®試験の形式
CBT(Computer Based Testing)を使用した、4肢択一式・複数選択問題・結び付け問題などで構成されている日本語の試験問題です。試験時間は3時間50分で、問題数は全部で180問(60問×3部構成)。
180問の内訳としては、ウォーターフォール型プロジェクトに関する問題が90問、アジャイル型プロジェクトに関する問題が90問です。
CBTでの試験であるため、試験結果は即時行われます。
また試験は日本各地のピアソンVUE試験会場でほぼ毎日行われており、試験委託機関であるピアソンVUEのサイト で予約します。
④PMP®試験の合格水準
180問の内、175問が採点対象。また残りの5問はPMIの調査等に使われるだけです。但し、その区別は受験生には知らされません。
合格目安としては60%~70%以上の正答率は必要と言われています。
⑤PMP®試験の受験費用
受験費用は、PMI®会員と非会員とで違いがあり、以下のとおりです。
PMI®会員 405$ (再受験の場合 275$)
PMI®非会員 555$ (再受験の場合 375$)
PMI®会員になるためには、事前にPMI®のサイトにて登録が必要です。
⑥PMP®試験の難易度
【PMBOK®Guide】と【アジャイル実務ガイド】の内容を理解することが必要であり、両書籍のボリューム感から考えると、ある程度学習時間を必要とします。そのような状況から考えると、決して易しい試験であるとは言えません。
私の合格までの道のり
受験を思い立ってから合格するまでに約半年をかけました。2~3ヶ月で合格される方もいるそうです。
- 2021年1月受験準備をスタート
PMP®受験の前提となっているプロジェクトマネジメント研修をATP(Authorized Training Partner PMI本部が認定した教育パートナー)であるE-PROJECT(研修費用 82,500円)に申し込む。
- 2月研修を受講
土日祝日の7日間でプロジェクトマネジメント研修(35時間)を受講する。
- 2021年からの新方式に対応したPMI®テキスト「PMI®承認PMP®試験対策」で講義・演習。
- コロナ禍でもあり、本来は通学のみだったところをZoomで受講。(交通費・通学時間を節約できました。ちなみに通学生は全体の4分の1程度でした)
- 3月Application対応を実施
Applicationを作成・提出し、無事 審査を通過。
- Applicationはプロジェクト経験を英文で作成する必要があり、PMBOKを意識した内容で簡潔に記述することが求められます。PMI®が要求する内容を満たしていない(もしくは記述するポイントがズレている)と、審査に通らなかったり、監査の対象となったりするそうです。
- 4月受験勉強を開始
本格的に勉強を開始!
勉強時間は「平日 1時間/日」「土日 4~5時間/日」、合計 約150時間- まずは、ATPが提供している「PMBOK第6版の要件をまとめたテキスト」を読み込む。
- ATPが提供しているe-Learnigサイトの練習問題を解く。(間違えた問題は上記のテキストや「PMBOKガイド 第6版」で確認)
- 2020年までウォーターフォール(予測型)のみの出題でしたが、2021年から試験問題の半分がアジャイル(適応型・ハイブリット型)から出題されるようになったため、試験の変更点についてATPが提供しているe-Learnigサイトの「アジャイル対策・変更点対策講座」の動画を視聴し、そのサイトにある練習問題をひたすら解く。
- ATPが提供しているe-LearnigサイトのPMP模擬試験(4時間、200問)を解く。1回目は正答率6割強。(その後、530問からランダムに200問 出題される模擬試験を週末に1回のペースで解き続け、6月には正答率8~9割をコンスタントに出せるようになる)
- アジャイル問題対策として、PMIが発行している「アジャイル実務ガイド」を通しで2回読み込む。
- 総仕上げとして、Udemyの「『PMP®認定試験』で一発合格を目指す! 効率的な試験対策のための戦略コース (2021) アジャイル対応」「『PMP®認定試験』で一発合格を目指す! 試験攻略のための実践問題演習コース 全100問 (2020)」を受講し、プチまな「 【第6版&新試験対応!!】PMP試験対策・合格編(630問、500円/月)」で演習量を補強する。
- 7月受験し無事合格!
ピアソンプロフェッショナルセンターで受験し、無事合格!
- 受付前のロッカーに荷物を入れて試験室に入室。何も持ち込めません。(ズボンのポケットの中身もチェックされます)
- 試験終了直後にCBTの画面で試験結果(合否)が表示されます。
おすすめ教材・講座
公式教材
定番テキスト2冊。US本部のPMI会員になれば、PDFファイルで無料ダウンロード可能。
なお、(ATPから配付されたテキスト以外の)参考書は購入しませんでした
※注:「試験内容の概要(ECO)」に基づいて出題されますが、問題作成時の参考図書のPMBOK®ガイド 第7版が含まれることになりました。徹底したレビューとフィールド・テストを経てから実際の試験問題に含まれるようになります。(2022年から反映予定です)
Web講座
特に下記の2.~3.は3回ぐらい繰り返し演習しました!
- Udemy 『PMP®認定試験』で一発合格を目指す! 効率的な試験対策のための戦略コース (2021) アジャイル対応
動画で講義が受講でき、いくつかのサンプル問題にも取り組めます。PDFでテキスト入手可能。 - Udemy 『PMP®認定試験』で一発合格を目指す! 試験攻略のための実践問題演習コース 全100問 (2020)
本番のCBTに近い形で演習問題(100問)に取組めます。アジャイル問題は未対応。 - プチまな【第6版&新試験対応!!】PMP試験対策・合格編(630問、500円/月)
アジャイル問題に対応した演習問題(630問)が提供されています。スマホでも演習可能。
試験直前の演習期間のみ使用すれば、費用も1ヶ月分のみでおさえられます。
なお、IBM SkillsBuild経由でUdemy for SkillsBuildに申し込むと、無料でUdemyの上記2講座が受講できます。興味がある方はぜひ以下の記事をご一読ください!
最後に
PMPは会社の「社内認定の必須要件」だったり、RFP(提案書)に盛り込む「参画メンバーの必須要件」となっていることもある。なので、受験料は高いけど取得しておいて損のない国際資格だよ!
IPAの「プロジェクトマネージャ試験」は毎年1回(10月)だけど、PMIの「PMP(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)」は会場によってはほぼ毎日受験できる。言いかえると、試験日を気にすることなく、思い立ったらいつでも勉強を開始できるんだ。ぜひトライしてみて!
(2023/7/18追記)
PMP®の勉強期間に参考にさせていただいた「I LOVE PM / プロジェクトマネジメント専門チャンネル / イトーダ」チャネルの中から「PMP合格者インタビュー」のみを下に並べてみました(最近アップロードされたもの順です)。参考にできる情報が多いと思いますので、資格取得を目指している方はぜひ一度ご視聴ください!
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